介護職がもらえる手当って、どれくらいの種類があるか知っていますか?
薄給と言われる介護職ですが、さまざまな手当がつくことで給料アップに繋がります。
「でも資格もってないし、どうせ手当なんてつかないでしょう?」
実は資格がなくてももらえる手当があるんです。
知らないともらいそびれているかも…。
そこでこの記事では介護職がもらえる手当の種類と内容まで紹介します!
介護職における手当の重要性
介護職は、高齢者や障害者のサポートを行う非常に重要な役割を担っています。
そのため、介護職員が適切な報酬を受け取ることは、介護職員のモチベーションを維持し、質の高いサービスを提供するための鍵となります。
ここで、手当の重要性に焦点を当てて考えてみます。
- 労働の評価としての手当
介護は身体的、精神的にも大きな負担が伴う仕事です。
夜勤や休日出勤、緊急時の対応など、多くの場面で介護職員は臨機応変な対応が求めらることがあります。
手当は、これらの業務を評価し、報酬として還元するための重要な手段となります。
- 職員の定着率向上
適切な手当が提供されることで、介護職員の離職率を低く抑えることができます。
手当がしっかりと支給されることで、職員は自分の労働が適切に評価されていると感じ、長期的に勤務する意欲が高まるからです。
- 資格取得の促進
資格手当など、特定の資格を持つ職員に支給される手当は、職員自身がスキルアップを目指し、資格を取得するモチベーションとなります。
これにより、サービスの質が向上し、ご利用者様にとっても安心感が増します。
- 職員の生活の安定
住宅手当や通勤手当など、生活をサポートするための手当は、職員の生活の安定に寄与します。
安定した生活基盤の上で、職員はより集中して仕事に取り組むことができます。
- 業界全体の魅力向上
適切な手当が支給されることは、介護業界全体の魅力を向上させる要因となります。
これにより、新たな人材が業界に参入しやすくなり、人手不足の問題の緩和にも繋がります。
まとめると、手当は単なる給与の一部としての役割だけでなく、介護職の魅力を高め、業界全体の発展をサポートする重要な要素となっています。
適切な手当の支給は、質の高い介護サービスの提供を実現するための基盤とも言えるでしょう。
介護職の給与推移
介護職の給与は、業界の成長や人手不足、政府の介護に対する取り組みなど、さまざまな要因によって変動してきました。
近年、高齢化社会が進む中での介護の重要性が増していることから、給与の上昇傾向も見られますが、それでも他の職種と比べると低いという認識が一般的です。
しかし2020年代に入ると、政府は介護職員の待遇改善を進める方針を打ち出し、給与の平均額も徐々に上昇しています。
以下のグラフは介護職員の直近10年の平均給与額です。
今後も日本の高齢化は進むと予測されており、介護職の需要は増加することが予想されます。
このため、給与もさらに上昇する可能性が考えられますが、それに伴い、介護の質の向上や労働環境の改善が求められるでしょう。
介護職がもらえる手当まとめ
この章では、介護職が受け取ることができる可能性がある手当を詳しく解説します。
処遇改善手当
処遇改善手当は、介護職員の賃金改善と雇用の安定化を目的として設けられた制度です。
この手当は、サービスの質を向上させるための取り組みとして、処遇改善加算としてサービス料に上乗せして請求されます。
そして、この加算によって得られた収入は、介護職員への手当として還元される仕組みとなっています。
介護業界のサービスの質を向上させ、職員の待遇を改善することが狙い。
平成21年には「介護職員処遇改善交付金」という名前でこの制度が前身として設けられました。
そして、平成24年度からは「介護職員処遇改善加算」として正式にスタートし、現在に至っています。
処遇改善手当は、介護職員の待遇を向上させるための重要な取り組みの一部です。
この手当を通じて、介護職員のモチベーションの向上やサービスの質の向上が期待されます。
通勤手当
通勤手当は、企業が従業員に対して、自宅から勤務先までの交通費を支給する福利厚生の一種です。
この手当は非常に一般的ですが、必ずしも支給されるわけではありません。
企業の福利厚生としての位置づけが強いため、支給条件は各企業の賃金規定によって異なります。
全従業員に対して通勤手当を支給するところもあれば、「自宅から勤務先までの距離が2.0km未満の場合は支給しない」という条件がある場合もあります。
住宅手当
住宅手当は、企業が従業員の家賃や住宅ローンの一部を支援する福利厚生の制度です。
この手当は、従業員の住宅費用を補助することを目的としており、家賃補助とも呼ばれることがあります。
住宅手当は、従業員の生活基盤を強化し、安定した勤務環境を提供するための重要な制度です。
住宅費は家計の大きな負担となることが多く、この手当によって従業員の経済的な負担が軽減されます。
また、企業側としても、従業員の安定した生活環境は、仕事の質やモチベーションの向上に繋がるとされています。
残業手当
残業手当は、時間外労働に対して支給される割増賃金のことを指します。
労働基準法に基づき、時間外労働の場合、通常の賃金の1.25倍として割増賃金が定められています。
さらに、休日労働の場合は1.35倍、深夜労働の場合は1.25倍となります。
介護の現場では、急な要請やご利用者様の状態変化により、予期せぬ残業が発生することが多い。
このような状況での労働は、従業員の体力や精神的な負担が大きいため、その労働に対し、適切な手当を支給することが必要です。
介護職員として働いている方は、自身の給与明細を定期的に確認し、時間外労働に対する割増賃金が適切に支給されているか確認してみてください。
扶養手当
扶養手当は、企業が従業員の福利厚生を考慮し、実施する制度の一つです。
この手当は、従業員が「扶養する家族」を持つ場合に、通常の給与に加えて支給されるものとなっています。
扶養手当は、従業員の家族を経済的にサポートするための重要な制度です。
自分1人で生活することが難しい配偶者や子どもに対して支給されます。
資格手当
資格手当は、資格を持つ従業員に対して継続的に支給される手当です。
介護業界では、専門的な知識や技術が求められるため、資格を持つ職員の専門性を評価し、報酬として還元することが重要です。
例えば、資格を持つ職員に基本給の上に資格手当として月5,000円が上乗せされると、給与明細には「資格手当」として明確に記載されます。
資格を持つことで、年間の収入がアップする可能性があるため、介護職員は資格取得を検討することを推奨します。
資格手当が導入されている企業は、職員のモチベーション向上やサービスの質の向上に寄与しています。
資格手当は、介護職員の労働を評価し、報酬として還元するための重要な手当の一つです。
資格を持つことで、基本給に上乗せされる形で収入が増加するため、介護職員にとって大きな魅力となっています。
介護職の資格一覧
この章では、介護職に関連する主要な資格について詳しく解説します。
介護の現場での専門的な知識や技術を持つことは、高品質なサービス提供のために不可欠です。
以下の資格は、介護職のキャリアアップや専門性を高めるためのものとなっています。
介護福祉士
介護福祉士は、日本の「社会福祉士及び介護福祉士法」に基づく国家資格であり、その存在と役割は法律に明確に位置づけられています。
介護福祉士は、介護の専門家として、身体や精神の障害を持つ人々の日常生活をサポートするための専門的知識と技術を持つ者です。
高齢化が進む現代社会において、質の高い介護サービスの提供が求められる中、介護福祉士はそのニーズに応えるための専門家としての役割を果たしています。
専門的な知識を活かして、ご利用者様の日常生活のサポートを行い、ご家族様に対しても介護方法の指導を行うこともあります。
介護の現場でのキャリアを考える方は、介護福祉士の資格を取得することで、より専門的なサービスの提供が可能となり、ご利用者様やご家族様からの信頼も得られるでしょう。
介護職員初任者研修
介護職員初任者研修は、介護の現場で働くための基本的な知識と技術を身につけるための研修プログラムです。
介護職員初任者研修は、介護業界に新たに入る人たちが、質の高いサービスを提供するための基盤となる知識と技術を習得するための研修です。
介護の現場は多岐にわたる知識や技術が求められるため、初心者が安全かつ適切なサービスを提供するためには、基本的な研修が不可欠です。
基本的な介助の方法を知らないと、ご利用者様に不快感を与えてしまうこともあります。
介護の現場で働くことを考えている方や、これから介護のキャリアをスタートさせる方は、介護職員初任者研修を受講し、基本的な知識と技術を習得することをおすすめします。
介護職員実務者研修
介護職員実務者研修は、介護職員初任者研修の上位に位置する研修プログラムであり、より高度な知識と技術を身につけるための資格研修です。
この研修を取得することで、介護福祉士の受験要件の一つを満たすことができるため、資格を持つことでの給与アップやキャリアアップの可能性が広がります。
介護業界での長期的なキャリアを目指す方は、実務者研修を受け、その後の介護福祉士の資格取得を目指すことをおすすめします。
ケアマネージャー
ケアマネージャーは介護のプロフェッショナルとして、高齢者や障害者の生活をサポートするための多岐にわたる業務を担当しています。
主な業務
ケアマネジメント業務: ご利用者様の日常生活や困りごとを直接聞き取り、それに基づいて最適なケアプランを作成します。
介護保険の給付管理: 介護保険の利用に関する手続きや給付の管理を行い、ご利用者様のサポートをします。
ケアマネージャーになるには、介護福祉士などの国家資格保有者が、資格に基づく業務において5年以上の実務経験を積むことが必要です。
受験資格を満たすために、介護福祉士の資格取得を目指しましょう。
業界初(※)の「家族介護手当」とは?
家族介護手当とは、アサヒサンクリーン株式会社で新たに導入された制度で、家族を介護する従業員を対象とした手当のことを指します。
家族を介護する従業員の経済的な負担を軽減し、仕事と介護の両立をサポートするための制度です。
支給金額
支給対象:要介護・要支援者の実親、義理親(同居)、配偶者、実祖父母(同居)の従業員
支給額:支給対象者1名につき月額 10,000 円
※日本国内における大手介護事業者 30 社を自社調査(2023 年 5 月)
まとめ
皆さん、介護業界におけるさまざまな手当や資格についての情報、いかがでしたか?
この記事を通じて、介護職員としての給与や手当、そしてキャリアアップのための資格についての深い理解を得られたことでしょう。
特に、業界初の「家族介護手当」についての詳細は、多くの方にとって新しい情報だったのではないでしょうか。
この手当は、家族の介護と仕事の両立をサポートするための大切な制度です。
また、各資格の詳細やその重要性も、介護業界でのキャリアを考える上で非常に役立つ情報となっています。
この記事を読んで、介護業界における自身のキャリアや待遇に対するビジョンが明確になったことを願っています。
あなたの介護の道での成功を心から応援しています!